エリア1に
ティガレックスの姿はありませんでした。それを確認するころには、気持ちも少し落ち着いていました。リアルな僕は動揺しまくっていましたが、画面の中の僕にはまったくその様子は見られなかったに違いありません。くるっと踵を返すと、そのままエリア4、5を抜け、6に出ました。ここにも、いません。しかし、不思議とあせる気持ちはありませんでした。エリア8で、無事に2頭めの
ティガレックスを発見し、まずは落ち着いてペイントボールを投げつけました。
幸いだったのは罠が豊富に残っていたことでした。1頭めを捕獲するために落とし穴は使ってしまっていましたが、その他は残っていました。捕獲用の1個は残しておくとしても、シビレ罠を2個、攻撃に使えるということです。もちろん使いました。落とし穴とは違って、シビレ罠ではそんなに長い時間、
ティガレックスを足止めはできないわけですが、それでも十分な攻撃チャンスです。シビレ罠にかかっている
ティガレックスにだけは、一回溜めてから貫通矢を撃ち込みました。少しでも、少しでもダメージを稼ごうとしたのです。
しかし、さすがは轟竜、何度もひるみ、苦しげな咆哮をあげ、倒れ込んだりもしましたが、足を引きずるには至りませんでした。残り時間がまったく気にならなかったと言えばウソになるでしょうが、僕も落ち着いて、的確な攻撃を心がけていました。ここであせってもしかたありません。2回攻撃したら回転回避。また2回攻撃して回転回避。「攻撃はがまん」。電撃攻略本編集部のカリスマ・陛下の教えを、ただそれだけを念じながら、攻撃の手を休めることだけはしませんでした。
エリア7から
ティガレックスが飛び立ちました。
残り時間は5分を切っていました。不思議なくらい静かな、穏やかな気持ちで、僕は弓を納め、エリア3をめざして駆け出しました。エリア7を南下してエリア2に飛び降り、そこからエリア3をめざすルートです。もし、もしエリア3に入って
ティガレックスが寝ていなかったら、たぶんこのク
エストは時間切れで失敗するでしょう。エリア3からとって返して、仮にエリア6でヤツと遭遇して攻撃を再開したとしても、もう時間はまったくもって足りなくなっているはずです。討伐なんてできないでしょう……。
あの恐ろしい咆哮をあげるモンスターがいない雪山を、静かな、穏やかな気持ちで、ただひたすらに走りました。
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※画像は、電撃オンラインの以下の記事に掲出されているものです（クリックすると大きく表示されます）。
ついに『MHP 2nd』の新モンスター判明！
その名は轟竜「ティガレックス」！
電撃オンライン（20070303）
