【GAME ON iPhone 2010 VOICES】ゼペット（1/2） [倉西]

※ゼペットさんからは大変熱心な御回答をいただきましたので、2分割して公開させていただきます。 ■お答えいただいた方／宮川義之氏（代表取締役） 【1】iPhoneタイトルを開発、販売されてきて、今、感じていることを率直にお聞かせください。 最初はiPhoneの高性能さやOSの洗練ぶりに技術者として惚れ込み、ソフト販売のしやすさに革命を感じ、壮絶な競争にめまいを覚えました。初めて出したゲーム（『iNinja』）ではいろんなことに挑戦しようと、周知活動やサイトの準備、ユーザーの感想を吸収してバージョンアップと、小回りのきく戦法を色々試したり、実践したりするのが楽しかったです。しかし、最初のゲームなので、メディアやブログに載ったり、ランキングが上がって衆目を得ることが出来るまでは本当に緊張しました。そうした過程の中、紹介をして下さる方々や、遊んでくれたユーザーさんとの対話も積極的に行い、当初は予想もしなかった程多くの方々との繋がりが出来ました。 iPhoneは個人でアプリを遊んだり、開発をしているだけでも楽しかったのですが、今は市場を盛り上げる人たちとの活動の繋がりや、もっと面白いものを作ろう！　というiPhone開発者の繋がりも増えたおかげもあり、より充実した開発が出来るように成ったことが嬉しいです。 【2】御社iPhoneタイトルについて、最も印象に残っているものを1本と、その理由をお聞かせください。 まだ出てないですが『PocketVegas』。次々に強力なメンバーが加わり、やりたい企画も充実しているし出来ていく内容も味が出てます。『PocketVegas』はカジノ型ゲームといいつつ、ソーシャル寄せ鍋のようなゲーム。起動した直後から世界中の人といろんなゲーム台を囲んでわいわい遊ぶ感覚。開発メンバー用の企画Webページは気が遠くなるほどいろんなアイディアが提案されてるし、強力なスタッフががしがし実現していってしまうので、非常にわくわくしています。 【3】現状のiPhoneアプリ市場について、どのようにお考えになっていますか？ 究極の混沌とB級グルメ？ストリート　早い！安い！旨い！　とにかく人類市場、最高の競争過多。絶えずいろんなモノが生まれ、一瞬にして消費される究極の市場だと思います。 【4】iPhoneアプリの未来像を、どうイメージされていますか？ 当初は割と安易な作りでもアイディア次第で脚光を浴びてたちまち儲かる雰囲気もありつつ「こんなに本格的なゲームが遊べるなんて！」とハードの高性能ぶりに度肝を抜かれてましたが、鮮烈なデビューから時間がたち、今は本当に練り込まれた本格的な秀作、傑作ぞろいの市場に育ち、それでもまだ可能性が尽きず、実現したい夢がばんばん湧き出る素晴らしい場だと思います。 環境は革命的に素晴らしく、たとえるなら20年前、有機栽培の野菜で本格的な料理を作ろうと思ったら田舎の農家にまで買い付けに行かねばならなかったところが、近所のコンビニで有機栽培クラスの良い素材を手に入れて、思いつきでさくっと本物の味を作れるような時代になりました。よく「これからはソーシャル型ゲームの時代！」という話も見かけますが、そういった新フィーチャーも取り入れつつ、ここ10年で居酒屋の料理が格段に旨くなったような、味の向上がじわじわ効いてくると思います。 ゼペット 現在、リリースされているゲームアプリは「iYamato」「iNinja」の2本。いずれもワンアイディアシューティングとも言うべき直感的にわかりやすい世界観を持っているのですが、一点、「なるほどね！」というゲーム性がもり込まれていて印象に残るタイトルです。ゼペットさんは現在、「PocketVegas」にも関わられています。深夜までと言いますか、昼夜問わず！　御苦労様でございます！