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(前回からの続き)
こんがり肉G、秘薬に……ホットドリンクも忘れないように……キャンプから駆け出し、大あわてでフルフルにペイントボールを投げつけ、また、「1、2、3回、ちくちくちくで攻撃をやめてガード」を繰り返しました。ちなみに、このク
エストのフルフルは、ほとんどエリア6と7を往復するようです。しかも、その途中にエリア8上空を通過します。時間的な余裕がこちらにはあります。このことに気づいてからは、フルフルが飛び立つと同時に次のエリアに移動して、回復・調合をまず行ってから、着地する地点に大タル爆弾Gを仕掛けるということもできるようになりました。なんとすばらしくハンターらしい僕でしょう。
しかし、倒れません。あのブヨブヨした悪魔は、何度も何度も悲しげな雄叫びを上げましたが、それでも倒れません。あの雄叫びをガードできた時も感動しましたが、本当にこいつは……倒せるのか……。2回目、力尽きました。それでもまだ……戦える! そんな時に、このブヨブヨした激闘とは関係のないところで2つの危機が僕に迫っていました。腕時計をしない僕は、ふだん、ケータイで時刻を確認します。ただ、「
MHP 2nd」をやっている時は、安全なタイミングで一瞬だけHOMEボタンを押して「ゲームを終了しますか?」画面で時刻を確認しています。
15時25分。
まずい。あと5分で来客だ。しかも、ゲーム業界とは関係のない来客だったので、いつものように(それもどうかと思いますが)「いやぁ、すいません、ちょっと狩りに出てまして……」ではごまかされない。しかもさらにまずいことに、充電が切れそうです。もう1本も残っていません。確かにバッテリーランプも点滅しています。
来客が先か、俺が倒れるのが先か、ヤツを倒すのが先か、それとも、バッテリーが切れるのが先か……。
気が狂いそうになりながら、それでも「1、2、3回、ちくちくちくで攻撃をやめてガード」を、心の中で念じ続けました。それだけが、その時間、僕の
アイデンティティでした。僕は
ガンランスでヤツを突くために生まれてきた男だ。それくらい、僕は真っ白になっていました。そして、ついにエリア6から、ヤツが左斜め下に向かって飛び立ちました。エリア3です。ヤツも相当なダメージを受けていたのです。休むための移動です。涙が流れそうになるのを必死でこらえながら、まず回復、シビレ罠を調合、念には念を入れて大タル爆弾Gも調合しました。倒せる、絶対に、倒せる。エリア3に向かって駆けだしたその時です。
バッテリーが切れました。
PSPの画面で、バッテリー切れアイコンが点滅しました。僕は無言で大きく椅子から飛び上がりました。地団駄を踏みました。いくら編集部がわりと自由なところだといっても会社です。地団駄を踏む人は、あまりいません。地団駄では足りず、何度も飛び上がりました。誰も声をかけません。それはそうでしょう、いきなり編集長が地団駄を踏み、そして何度もジャンプです。「あぁ、
MHP 2ndでなんかあったな」くらいしか、周囲の人間は思わなかったに違いありません。そうだよ! 「
MHP 2nd」でなんかあったよ、だからだよ、だからくやしいんだよ! それが何か? みんなに迷惑かけた?(かけたかけた) 来客を告げる内線で二言三言会話しましたが、何を話したか覚えていません。僕は
PSPの電源ボタンを軽く上に押し上げ、ACアダプターをつなぎ、その日はめずらしく取材を受けることになっていた会議室に向かいました。
(次回、ブヨブヨした激闘 5.0に続く)
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