【MHP 2nd】キミとボクと狩られ道（1/4） *

よく晴れたある日の午後のことです。僕はとある中学生男子の訪問を受けていました。

この数日前、僕宛てに一通の封書が届きました。内容は、電撃PlayStation編集長の仕事を取材させてほしいという申し入れでした。差出人は中学生の男の子。社会科の授業の一環として、興味のある職業、業種の人間を取材してレポートを作るということをやっているらしく、ゲーム好きな彼は電撃PlayStationを選んでくれたということでした。偉そうに言うわけではありませんが、僕はこういうお申し入れを断りません。過去にも何度も中学生、高校生のみなさんとお話ししてきましたし、大学院生の方の研究にも協力したことがあります。一般メディアのみなさんからの取材も断らないようにと思ってはいますが、心ない「報道」の方からの御依頼はお断りさせていただいています。

さて、約束の時刻になって彼がやってきました。当然といえば当然なのですが、学生服を着ていました。いや、なつかしい。僕も着てましたから。彼はカバンから小さなノートを取り出すと、1つ1つ、きちんと僕の顔を見て質問をしてきました。普段は取材する側ですが、質問されることにも慣れています。ただ、誤解のないように答えようとするとなかなか難しい。一般メディアさんの取材の方が全っ然、楽です。自分が中学生だったころはどうだったろうか、こう言ったらこう思うかな、じゃあ、こう答えないと正しく伝わらないな……僕にしてはめずらしく時間をかけて言葉を選んで答えました。

「これで終わりです。今日は、ありがとうございました」。僕の予想通り、彼の最後の質問に答え終わったのは開始から30分も経っていないころでした。そこからは10分ほど、改めて僕から電撃PlayStationができるまでの流れを説明しました。彼は熱心にメモを取っていました。

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