【ポケットべガス】不本意ながら42歳になってしまいましたが、心は35歳のままです……微妙な差ですが[倉西]

やられた……。 まさか開幕2連戦、「ポケットべガス」の開発者である宮川さんにあたるとは……。そして、まさか……その2連戦とも、4人中4位で終わるとは……。 3月25日19時。その日の僕の「ポケットべガス」大会は、最高に最低の幕開けでした。やっぱり参加しない方がよかったんじゃないか。2連戦終わったところで、そんな弱気が、一瞬どころか、そうとうしました。それでも離脱しなかったのは、思い出してみれば、ただの惰性でした。もはやクセになってしまった操作で、「対戦する」を選んだだけのことでした。 3月24日、42回目の誕生日、僕は1万個近くの肉饅を作りました。それ以外、思い出はありません。もちろん後悔はしていません。それでも、左腕にはひどいダメージが残っていました。とてもとても、1時間の集中を要する「ポケットべガス」大会に参加できるコンディションではなかったのです。完膚なきまでに2連敗した僕が、そこで挫折しても、誰も僕を責めることはできなかったでしょう。 それでも、42歳の男は戦いました。それでも、42歳の男の右腕は、死んではいませんでした。それを不屈の闘志と呼んでよいのか、今もまだ、僕にはわかりません。 3連勝。 宮川さんに2連敗、惨敗した直後にこれです。だから！　だから、「ポケットべガス」はやめられない。なにかに憑かれたように、僕の右手の人差し指は小刻みに震え続けました。1位！　4位！　4位！　4位！　1位！　僕の中のなにを象徴していたのかはわかりませんが、この日の順位は乱高下をくり返しました。終わってみれば、7勝。なんだ！　この結果は！　コンディション万全だった前回より、勝利数は多いじゃないか！　だから！　だから！　「ポケットべガス」はやめられないんだ！　だから！　だから！　大会って楽しいんだ、ちくしょう！ 35位。 20時半、ランキングが発表されました。僕は見事に！　100位内という目標を突破し、35位にランクインしました。念のため、リンクを飛んで調べてみました。まちがいはありませんでした。このkararemichiは、まさに僕でした。ありがとうございます。ありがとうございます。あきらめの悪い中年男性は、たぶん報われるのです。ジャック・バウアーやジョン・マクレーン、そしてもう一人のJ、最高にあきらめの悪いジョン・ランボーのように。 35位ではありますが、大勝利です。今ひとつ、なにに勝利したのかは判然としませんが、得るものの大きな大会でした。まだ、だ。まだ、僕はのびる。