暗くて狭くて自由度の低い映画館には1分と耐えられない僕が、2時間、最後まで楽しむことができました #映画「スティーブ・ジョブズ」
この映画のことです。先日、監督インタビューの機会があり、MacPeople編集部がうかがったのですが、
映画「スティーブ・ジョブズ」の監督インタビューの前に、Mavericks特大号であるMacPeople12月号を渡した。すると、Apple IIからのAppleユーザーである監督から「クレイジーだ、Mavericksだけでどうやったらこんなに厚い雑誌を作れるんだ」と驚かれました
— マックピープル編集部 (@macpeople1995) October 28, 2013
そんなにホメるなよ、ジョシュ、調子に乗るから。でも、ありがとうございます。ジョブズやあなたほどではないですが、ちょっとした反対や無理解は乗り越えて、この厚さ(ページ数)と表紙にしたつもりです。儲かるのかなんて聞かないでください(T^T)
執着が見どころ!映画『スティーブ・ジョブズ』監督インタビュー|Mac 週アスPLUS #asciiplus #macpeople http://t.co/1YbnTz3QMH
— マックピープル編集部 (@macpeople1995) November 2, 2013
そのインタビューの模様が週アスPLUSで公開されました。ぜひ、御一読ください。ところで、「執着が見どころ」って記事タイトルはどうなの? 「執着する様が」とか、くだけて「執着っぷりが」とかじゃないの? と、三連休の中日に職業的なあれを出してみたりw
"若いころは脚本家だったのですが、Macがなければシナリオを書くのを苦労したと思います。Macなら、カット&ペーストなどで構成を変更することが容易でしたから。初期のころは一体型のMacなどを持ち運んでいましたね..."... http://t.co/eKlhoPtygo
— 倉西誠一 (@kararemichi) November 3, 2013
なんかわかる。僕自身はデスクトップを持ち歩いたことはないのですが、ゲームライターとしては職業的先輩にあたるウメちゃん(ゲーム雑誌のファンでいてくださる方であればわかる? あの、梅田君)は、そうやっていくつかの編集部を渡り歩いていたそうです。なんかかっこいいじゃん(もう20年くらい前?w)。
この映画について、僕が最も好感を覚えたのはここです。いわゆる狂言回しというか、物語を進めていく人物としてマイク・マークラを設定しているんですね。監督が、本当に素直にジョブズの伝記を読んだ結果だと思います。
"マイク・マークラは、ジョブズがAppleを作ったときに出資し、彼を追い出すときにも彼が復帰するときにも取締役会の一員として関わりました。そして最後には、マークラー自身がジョブズに追い出されることになります。ジ..."... http://t.co/RlAgb4gZDG
— 倉西誠一 (@kararemichi) November 3, 2013
当然のことながら、ジョブズの伝記は本当に好きなシーンの多い本なのですが、その中の1つに、ジョブズがAppleに復帰して、マークラに「取締役からはずれてほしい」と自宅に頼みにいくシーンがあります。そのとき、マークラがジョブズに言ったらしいんですよね、「長く続く企業は、蝶のようにその姿を変えるものだ」と。ジョブズは大きくうなずいたらしいのですが、それがのちのMac=コンピュータ企業からiPhone=モバイルデバイス〜デジタルコンテンツ企業への変身につながったと思えなくもありません。あぁ、こう書いていても読み返したくなる。
"執着のおかげでジョブズは誰も見ることができなかった世界を見られたのだと思います。ところで、君たちが作っているMacPeopleも、それに負けないぐらいMavericksに取り憑かれているよね(笑)" http://t.co/g4uSV84xaJ
— 倉西誠一 (@kararemichi) November 3, 2013
ありがとう、監督さん!
"そうなのだ。 根本的にこれはエンターテインメントではないのだ。 (※映画「ソーシャルネットワーク」は好きだけどね、僕は)" http://t.co/JPZ0oyXSF8
— 倉西誠一 (@kararemichi) November 3, 2013
さて。映画について少し書こうと思っていたら、UEIの清水さんがブログにこんなことを書かれていました。僕も「ソーシャルネットワーク」は好きです。そして、この映画も認めたい。
認めたいというと「ダメな映画だったってこと?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。先にも書いたように、マイク・マークラをシナリオの中心に置いた監督はあたまがいいなと思いますし、iMacやiPodで世界を席巻していく直前までを描いたという選択も正解でしょう。シナリオにもし言いたいことがあるとすれば、think differentキャンペーンについて、もうちょっとちゃんと描くべきではなかったか? とは感じました。ジョブズの復帰とその後のAppleの成功を象徴する出来事として、あれが最適なはずですから。
この映画は好きです。嫌いじゃない。でも、惜しむらくは予算。「ソーシャルネットワーク」にあって、この映画になかったものは予算ではないかと。役者さんたちはベストを尽くしたと思いますし、見た目も似ていた気がします(最重要人物のマークラだけが似ていないw つまり、マークラはストーリーテリングのための、フィクション側のキャラクターなんでしょうね)。でも、セットや、たとえばロケーション、あるいはエキストラの数、ちょっとしたところで「低予算」が目についてしまいます。
もしも、もっと潤沢な予算があって、もっとドキュメンタリィよりのカメラが回っていれば、この映画は最高の伝記映画になっていたかもしれません。その点は残念ですが、見て損するということは全然ありません。普通に「どう? 見た方がいい?」と聞かれたら、普通に「うん、見た方がいいよ」と答えてます。問題があるとすれば、それくらいなんですから。
なにせ暗くて狭くて自由度が低いから映画館には1分といられない僕が、最後まで楽しむことができたんですから。
アスキー・メディアワークス (2013-10-29)
MacPeople
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— 倉西誠一 (@kararemichi) November 3, 2013