【撃たれ道 1/2】兆し #MW2
篭城スナイパーです。篭城しているつもりではあるのですが、さっぱり……。電撃ゲームスにも書かせていただいたのですが、さっぱりです。第一波はなんとか生き残れるようになりました。手順も見えてきました。
まず心音センサーがついているヤツに武器を持ち替える（スナイパーライフルで華麗にヒット！ なんて僕には無理）→クレイモアなんか絶対に設置しにいかない（死にそうになりながら設置しても2、3人しか殺せない）→あれだったらいきなりプレデターミサイルをぶっ放す（これが一番、効率がいい）→心音センサーで敵を見つけて撃つ→チャンスがあればプレデターミサイルをがんがんぶっ放す→注意すべきなのは左手のビルの屋上にどかどか現れるヤツら→意外に見落としがちなのは画面右手をこっそり接近してくるヤツら。
というところでしょうか。なんかこう書いてたら、うまい人みたいに思えてきました。やるじゃん！ 俺！ 一回だけ書かせてください。でも、第二波になると途端にアウトです。あろうことか、敵がビルの屋上にまであがってきやがって、mjd? と振り返ったところをずどんとかですね、ありえないから死にっぷりとして。いかに『COD MW2』がやられっぷりの万国博覧会なのだとしても（だっさいなぁ、このたとえ）、これはない。ちょっとめげましたが、まだまだ挑んでおります、「篭城スナイパー」。こんなことであきらめる僕だったら、とっくの昔に投げ出していたことでしょう、『COD MW2』も、『モンスターハンター』もw
さてさて。この文章はいつもの電撃ゲームスではなく、「電撃FPS」という本に掲載されるわけです。読み捨ての雑誌とはちょっと違いますので、なにかいい話を書こう！ とか思ったのですが、そもそも僕に攻略的ないい話なんか書けるわけがないのです。実人生的にも「おばあさんの手を引いて横断歩道を渡った」とか、そんなことしませんから、ゲームであれなんであれ、いい話は書けない。ごめんねorz > 谷やん（担当編集）
しかも、手前味噌過ぎですが、この機会に僕が『モンスターハンター』について書いている「狩られ道」という無駄コラムと「撃たれ道」を比べてみたのですが、ゲームをプレイしはじめてからの経過時間が同じくらいのタイミングで書いていた文章を比較してみても、「撃たれ道」の方がはるかに話が進んでいません。いつまでたっても、同じミッションのことばかりというか、同じ行動のことばかり書いています。「狩られ道」もたいがい話の進まないコラムですが、「撃たれ道」のそれは異常。しかも、毎回シリキレトンボ的な終わりっぷりで申し訳ないことこのうえない。どうなのか？ それ？ とも思うところですが、よくぞここまで書くなあといいますか、書けるなぁということにも気づきます。そしてそれは、僕のライティング能力とはまったく関係がありません。
『COD MW2』の主成分は、射撃ではなく、ドラマなのです。
もしかするとそれは僕にとってだけ？ なんてことは絶対にありません。あきらかにそうでしょう。特に、FPSの経験があまりないユーザーにとっては。このコラムにも書いていますが、いきなり戦場に放り込まれてどきどきしたり、マクダビッシュの不適切なアドバイスに憤慨したり、敵ながら頼りがいのあるマカロフにほれぼれしたり、敵の足を撃ってみんなで追いかけ回して大騒ぎになったり、突然！ 屋根を踏みハズしてみたり、あの要塞からの脱出シーンは本当に見事でしたし、侵攻された（なんでもない）アメリカの郊外の町で戦う時はなんともいえない高揚感を覚えましたし、その流れでウィスキーホテルに突入する時はかんちがいもはなはだしい使命感のようなものまで感じていましたし、ラストシーンの（ある意味では）あっけなささえ、すべてがドラマでした。
このテキストは、電撃FPS 2010年09月02日発売号に掲載されたものです。
コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2（新価格版／PS3）
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