#tgs #tgs09 @nobi 今年のTGSを一言でいうと? [0924/倉西]
日本ゲーム大賞2009 年間作品部門発表授賞式の冒頭、御挨拶に立たれた和田さん@CESA会長がこうおっしゃいました。
「メディアの方々から、今年のTGSを一言でいうと、どういうTGSですか? という御質問をいただくのですが、今年は、作り手の練度が上がってきた結果、自信作が集まっているTGSだとお答えしています」。
なるほど、わかりやすいです。確かにPS3の発売から3年、Xbox360からは4年が経過しています。モンスタースペックをどう使いこなしていくのか? その苦闘は、全体として、ひと段落ついたかもしれません。特に海外タイトルの暴力的なまでの技術力の発露には、目を奪われました。「アサシン・クリードII」なんて、苦手ジャンルですが、ちょっとやってみたいと思いましたから。
その一方で、来年のTGSをイメージするとどうだろうか? とも、ふと考えてみました。来年のTGSはきっと違うと、そう思いたい気持ちになりましたね、僕は。もちろん、和田さんがおっしゃる「練度の高い自信作」も多数展示されるでしょうし、期待もしていますが、そうではなくて、新しい波というか、圧力を受けながら、今までにない新展開があるんじゃないか。これは予想というよりも、希望に近い意味あいで、そう、考えています。
ポイントは2つあります。
1つは、「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」が象徴していると感じました。まだ十分ではありませんが、体験版をプレイさせていただいていて、小島監督の、作品を通して、なにかに抗おうとする姿勢、世界を相手に戦おうという意志の表明には感銘を覚えています。「世界の小島」と評されるくらいの方なのに、自らが生み出した「METAL GEAR」という作品を武器に、ここまで最前線に立ち続けようとするのかと。発売は2010年としか発表されていませんが、これはしっかり僕らゲームメディアもフォローすべきだと考えます。
2つめは、会場のそこかしこで散見されたiPhone/iPod touch用タイトルです。このあと、iPhone/iPod touchに関するセッションのレポートも書かせていただきたいと思っていますが、否も応もなく、これは大きな流れ、圧力を象徴していくのだと感じました。いわゆる家庭用ゲーム機がダウンロード販売への移行というか開始を宣言していますが、iPhone/iPod touchは、その根底から違い、iTunesが全米ナンバーワンの音楽小売業者になったような、そんな可能性を秘めています。これを無視することはできません。
今年のTGSを一言でいうと? 僕はあえて「最後のショウ」だとお答えしたい。来年は、闘いの場に変わっているのではないか? これは恐れでもあり、期待でもあります。