【撃たれ道 2/2】マクダビッシュ大尉の話ではなくて

だーっと……というほどでもないですが、ページをめくってみまして、これこれ！　という感覚で覚えているのがII-2「スズメバチの巣」です。このミッションの舞台もスラム街なのですが、戦闘はそれまで以上に激しくなったという印象がありました。狭いところで戦わなければならないということもあったのですが、倒しても倒してもというくらいに敵が出てきた気がしますし、またそれが僕にとってはいやらしい感じでといいますか、手にする武器をまちがえると復活～突破がおぼつかないなんてシーンが、何度もありました。おのれ！　ゴロー！（このミッションに登場する敵は、やっぱりゴロー＠担当ライターに似ています）

よし！　脱出成功！

と思ったところでハプニング！　味方といっしょにスラム街の屋根の上を走っていた時に、いきなりズダン！　と音を立てるような勢いで脚を踏み外してしまって……。

あぁ！　落ちた！

……なんでですね、ただでさえ危機、危機、ピンチの連続の僕がこんな目に……とも思ったのですが、なぜか感動しました、ここw　タイミングといい、そのはぐらかし方といい、完璧です、この演出！

FPSという、画面的にはどうしても代わり映えのしにくいジャンルだからこその工夫なのだとは思うのですが、さまざまなシチュエーションが用意されていて、プレイしていて本当に飽きさせません。

いやしかし、考えてみれば『COD MW2』って、全世界で1000万本以上を売り切る、いわばハリウッド映画と同レベルのエンターテインメントなんですよね。そんなレベルで考えると、ようやくこのタイトルのおもしろさ、クオリティの高さが理解できるような気がします。こう言い切ってしまうのは語弊があるかもしれませんが、ゲームとしてのインタラクティビティは保証しながらも、ユーザーを圧倒的なストーリー展開と演出でぶんぶんぶんぶん振り回して楽しませる。考える余地を与えないくらいの、一種暴力的（血が出るとか、そういうことじゃないですよw）なまでの方法論は、まさにハリウッド映画です（映画の場合は、考える余地を最初っから否定しているものが多いですが）。作品や市場の規模感とは別な話題としても、こういうタイトルをまとめられるプロデュース力は、日本にはあまりないものですね。

てなわけでございまして、キャンペーンモードはクリアいたしましたが、オンラインを中心に、全然続けてます、『COD MW2』。平日はあまり時間がとれないのですが、土日（主に日中）には、ちょこちょこと入ってみたりしています（先週もプレイしました！　フリー・フォー・オールを戦ったのですが、3戦くらいして2、3キルといったところでした。まったくもって自慢にはならないのですが、あまり殺されなかったのが、キル数の少なさを忘れさせてくれるほどうれしかったです）。機種はPS3で、アカウントはseiichik1968です。何度書いても書き飽きないので書かせていただきますが、見かけたらどうぞ、やさしくしてやってください。まず10回くらいは殺されてやろうという、そんなやさしさをお願いいたします。大丈夫ですって、すぐに15回は殺せるはずですから。なにとぞ、よろしくお願いいたします。（株式会社アスキー・メディアワークス ゲームメディア主筆／倉西誠一　201006070000）

※この文章は電撃ゲームス 6月18日発売号に掲載されたものです。