【狩られ道黒毛 2/2】『MH』とはなにか？　インタビュー後記（最終回） [倉西] #MHP3

一瀬「プレイヤーとモンスターのやりとりですね。そこからすべてがはじまると思ってもらえたらいいんじゃないかと思います。そこが楽しくなければいけないんです。モンスターが、一番大切です。まずモンスターありきで、ゲーム内での（ハンターとしての）生活が成り立っていると思っています。たとえば、村のクエストを進めていったら、どういう順番でどんなモンスターと出会うことになるのかということもそうですし、「これを倒したから、あの素材が手に入って、毒の武器が作れるんだ」というようなこともそうですが、そういうところにリアリティがなければいかない、リアリティを感じてもらって、プレイしてくださる方のモチベーションを上げていく。それが『MH』にとって最も大切な部分だと思います」。

辻本「一言でまとめるなら、「誰でも参加できるネットワークアクションゲーム」です。ポイントは、3つあるわけです、誰でも遊べるということ、マルチプレイ／ネットワークプレイができること、アクションゲームであることです。この3つのポイントをどう見立てていくかが、『MH』というタイトルにとってのポイントだと思います。どれが一番大事だということはないのですが、順番としては、まず納得できるアクションじゃなければいけないでしょうね」。

お聞きした僕の方が回答に対してかまえていて、拍子ぬけするくらいあっさりと、お二人からはお答えが返ってきました。それもまた、なんとわかりやすい。辻本さんが3つのポイントを挙げてくださっていますが、一瀬さんがおっしゃっているリアリティは、およそ「アクションゲーム」というポイントに含まれるかもしれません。くり返しになってしまいますが、誰でも、誰とでも遊ぶことができるネットワークアクションゲームで、ハンパないリアリティを感じながら、モンスターたちと相対していくゲーム。ただつなげただけですが、あらためてこうまとめてみると、ほんとにそうだな、と。それこそが『MH』だと、自分の経験に照らして思うことができます。

あなたにとって『MH』とはなんですか？

そう漠然とお聞きしたらきっと、「やっぱり武器を作るところが一番楽しいな」「モンスターとの立ち回りが最高でしょう！」「アイルーかわいい！」等々、ユーザーごとに異なる声が次々と挙がってくると思います。全部正解だと思いますが、たぶん、先のお二人のお言葉が、すべての基盤にあるような気がします。僕にとっては……なんだろう……難しいですけど、ぱっと思うのは「誰でも／誰とでも」というところです。こんな僕でも十分すぎるくらいにプレイできてますし、リアル／ネット、さまざまな企画をみなさんと御一緒させていただきましたし……。あ、書いていて、ちょっと恥ずかしくなってきました。巻きますw

一瀬「お待ちいただいてますから、その分以上に、ゲームの内容は用意しています。新しい『モンスターハンター』を、年末に御用意できればと思います」。

辻本「今回、ポータブル・シリーズとしては一番長い開発期間をいただいて作っています。当然、それに見あうクオリティで作っています。新しい感覚で楽しんでもらえる、遊びの幅を広げるようなものも、いろいろとつめこんでいます。本当にいろんな遊び方ができると思います。年末？　はい、年末発売です！　え？　なに言うてるんですか、もちろん2010年の年末ですって！　がんばります！　さらに、発売後もゲームの雰囲気をわかってもらえるようなことをやっていきたいと思っています。楽しみに、お待ちください」。

……ほんとに、このインタビュー雑記は今回分だけ書けばよかったんじゃないかという気がひしひしとしてまいりました。いいこと言うなぁ、お二人とも。うれしくなりますよね、こういうことをおっしゃっていただけると。そろそろ新情報も公開されないかなぁと思いつつ、楽しみに、本当に楽しみに発売を待ちたいと思いますと同時に、僕のメモそのまんまの記事に長々とおつきあいただき、ありがとうございました。（201005310626）