【狩られ道黒毛 1/2】『MH』とはなにか? インタビュー後記(最終回)
「狩られ道が映ったー!」。
とかですね、いきなりなんのことだかさっぱりだと思うのですが、映っちゃったんですよ、テレビに、「狩られ道」のロゴがw 一瞬だったと思うんですけど(映っちゃった本人は見ていませんでした)、そりゃもう堂々と。
原稿執筆時点、先週金曜(5月28日)のことです。これまたテレビでばんっばんに放送していたので、みなさん御存知ではないかと思うのですが、アップルから新しいデバイス、iPadが発売されました。iPadとはなにものなのか? ということについては省略させていただきますが、すごかったんですよ、これ。長くゲーム業界にいますが、これだけの人が行列を作った新ハードの発売は、PS2、PSPくらいしか記憶にありません。東京・銀座のアップルストアでは、1200人もの人が行列を作り、テレビの取材もがんがんに入ってまして、いやぁ、すげぇなぁとか思いながら行列取材でふらふらしていたのですが、そこで、映ってしまった、と。まぁ、そういうことらしいです。
「狩られ道さんですよね? 今の!」。
ツイッターのタイムラインでも何人かの方がツイートしてましたし、知人からのメールもぶーぶー着信しましたが、そんなこと言われてもわかりませんてw 見てないですから、本人は。ただ、その日は狩られ道タイムアタック JAPAN TOUR 09用に作ったTシャツを着ていまして、背中から大きく映ったらしいので、ある意味、どなたさまもまちがえようのない抜かれっぷりだったらしいです。それは、まちがいなく、僕です。ん~、ちょっと見たかったかもw
はい! というわけでございまして! さっぱりと話題を切り替えまして、4月1日に行われました辻本プロデューサー/一瀬ディレクターインタビュー雑記の最終回です。もう2か月以上前ですよ、お話をお聞きしたのは。どんだけ引っぱってんだよという話ですが、実は、本当にみなさんにお伝えしたかったお二人のお言葉は、今回分にあります……だったら、この回だけ書けばよかったじゃんという話でもありますが、そこはそれということで御容赦ください。
辻本良三氏(『MHP 3rd』プロデューサー/以下敬称略)「(『MHP 3rd』は)アクションゲームとしてのレベルアップも、きちんと果たしています」。
一瀬泰範氏(『MHP 3rd』ディレクター/以下敬称略)「たとえば『MHP 3rd』ではハンターにオトモが2匹で、3セットの防具を作ることができるのですが、これについても単純に「作業が三倍になる」ということではありません。オトモの武器、防具を入手する方法については、ちょっと違うことも考えています」。
一瀬「モンスターとの間合いについても、いろいろと考え直してもいます。モンスターに対して、どう立ち回っていただくか、どう遊んでいただきたいかということを考えているわけですが、これは『MHP 3rd』に限った話ではなく、毎回、考えてますけどね」。
辻本「いや、でも、絶対、ハンターとしての腕はなまるものなのでw ぜひ、年末に向けてひさしぶりに『MH』を遊んでいただきたいですね」。
インタビュー終盤の、お二人のお言葉です。かなりいろいろなことをお聞きした後に、『MH』の核心に迫るようなお話がはじまりました。こういうお話になるインタビューは、僕は好きです。やっぱりゲームなので、他のエンターテインメントとの最大の違いはインタラクティブ性です。そこを、どう、新しい『MH』は考えているのか? 最も知りたいポイントはそこです。
お二人にとって、『MH』とは、なんですか? 『MH』にとって、最も重要なことはなんでしょう?
このインタビューを通して、僕が唯一、お聞きした質問です。これをお聞きしたくて、ずっと待ってました。『MHP 3rd』のディティールも、それはもう気になってしょうがないのですが、本当にお聞きしたいのはここです。『MH』を『MH』たらしめている要件。それを、プロデューサーとディレクターは、どう考えているのか? もうそんなことはないのかもしれませんがw 遅れてきたハンターである僕は、一度も、お二人からそれをお聞きしたことがありませんでした。
※この文章は電撃PlayStation 6月11日発売号に掲載されたものです。