【鎌倉NIPPON 09 INTERVIEW】読者の登場

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[鎌倉] ※写真はイメージです。記事の内容とは直接関係はありません。 ーー最近のPVについてお聞きしたいと思います。2月に行われたアップルストア銀座でのプレゼンテーション以降、大きな変化としてはグラビアアプリの追放、iPadの発売、「AppBank for iPad」のリリースがありました。PVには変化がありますか? @entrypostmanまずお断りしておきますが、最近、PVは公開していないんです。2月にはグラフを出しましたが、そういうことはしていません。月間1000万PV以上というお答えになりますが、いいですか? ーーOKです。数字よりも、変化を聞かせてください。 @entrypostman了解です。2月からの変化ということでいえば、まずグラビアアプリがAppStoreから消えて、私たちのPVも20~30%減りました()。でも、それはもうiPadがすっかり取り戻していて、取り戻すどころか、以前のPVを大きく超えています。デバイス別のPVを見ると驚くのですが、iPadからのアクセスが今、27%とか28%とか、三割弱あるんです。発売3日目で7%あったのも驚きでしたが、それ以降の伸びもすごいんです。また、くわしくはお話できませんが、iPadアプリの単価が平均的に高いということもあるのですが、アフィリエイト収入も大きく伸びていますね。 ※:以前、AppBankには「おはようグラビア」「グラビアンナイト」という、毎日連載の人気記事があった。「おはよう」(朝)」から「ナイト」(夜)に移したのは、「人間の判断力が弱まるからですw 夜、グラビアの記事を見ちゃったら、ついつい買っちゃうじゃないですか。買いませんか?」(@appbank)ということだったのだが、今はその記事自体が続いていない ーー記事についてはどうですか? @appbankセール情報は伸び続けてますね。今、iPhoneiPadで1日2本のセール情報をアップしてるんですけど、よく読まれてます。みんな、セール情報が大好きですね(笑) 最近の傾向では、朝刊、夕刊もよく読まれてます。こういう定期的な記事が読まれてるのって、AppBankの読者が増えてきたってことですよね? これはうれしいことです。 AppBankのPVについて、2月のプレゼンテーションでは以下のグラフが公開されていた。 全体としてはソフトバンクがキャンペーンを実施するたびにiPhoneユーザーが増えていき、それにあわせて彼らのPVも伸びてきたという流れがある。そして、AppBank専用の閲覧アプリ「AppBank for iPhone」がリリースされた昨年10月には、前月比で3倍弱という1300万PVを超えている。現在は「月間1000万PVを超えている」という回答しかしていないということなので、ここでも現在のPVについて推測はしない。 20100702020809 上のグラフは、PVに占める各デバイスの割合を示している(下のグラフもそうなのだが、数字は厳密な集計結果ではなく、その時期の印象をまとめたもの)。左が2月のプレゼンテーション時のもので、右は今回、mobile ASCIIに掲載したデータだ。専用アプリ「AppBank for iPhone」「同iPad」は、もはやアプリ選び~購入のためのデファクトスタンダードとなった感はあるが(編集部でもいつのまにかインストールしている人間がいて、「またAppBankに載ってたね」などと言われることが増えた)、それにしてもiOS搭載のデバイスだけでざっくり7割という結果は尋常ではない。また、仮に2月時点ではiPhoneでアクセスしていたユーザーがiPadに乗り換えたのだとしても、その差は11ポイント。iPadの27ポイントから引くと16ポイントだ。まさかそんな単純なことではないだろうが、iPadの発売によってAppBankは2割以上の新規読者(PVの源泉)を獲得したのではないかと予測される。TVでも連日大々的に報じられた「電話でもコンピュータでもない」大ヒット商品のインパクトは、確実にAppBankに、iPhoneアプリ市場に、大きくポジティブな影響を与えているようだ。 20100702020810 こちらのグラフも同様に2月のプレゼンテーション時のものとmobile ASCII掲載のものを比較している。AppBankの記事の中で、どの記事が実際に読まれているかという割合を示したものだ。この結果は非常に興味深い。まず簡単なところでは、一般的なブログや情報サイトと比較してTOPページの比率が低いことが挙げられる。これも専用アプリの影響かもしれないが、このこと自体に特別な意味はない。特筆すべき点は、過去の記事の比率が57%から20%に激減していることだ。これを逆に見れば、その他の記事の比率が上がっているということでもある。当日の記事は12%から25%に、セール情報は8%から(iPhoneiPad合算で)20%と、それぞれおよそ倍になっていて、朝刊/夕刊に至っては3%だったものが、実に5倍の15%になっている。 これが、@appbank君のいう「読者が増えた」ということなのだが、この比率の大きな変化は、読者が登場した、AppBankがメディアになったと言ってもいいレベルだ。 あくまでイメージなのだが、おそらく2月時点までのAppBankに求められていたのは、純粋にiPhoneアプリの情報だったのだろう。iPhoneユーザーが日に日に増えていったということは、常に「なにかいいアプリないかな?」と新たに探しはじめる人が増え続けたということでもある。そうした人たちが検索等の経路でたどり着き、アプリ情報を得た「便利なサイト」がAppBankだったのではないだろうか。当時からAppBankには他を圧倒する大量の記事があったので、AppBankを見つけたユーザーは、1つの記事だけをチェックして離れるということはなかったはずだ。2つ、3つと読み進めていったのではないかと考えると、過去の記事の比率が高かったことも容易に納得できる。 そうした傾向がひと段落した今、AppBankには朝刊/夕刊と呼ばれるニュース記事があり、毎日のセール情報はものすごく役に立つ(ありがたい)というかたちが浸透し、右のグラフのような比率に変化した(当日の記事の比率が高まったのは、専用アプリの普及が理由かもしれないが)。ニワトリとタマゴのような議論だが、かたちが理解されて、信頼を得て、利用者ではなく読者を獲得して、そしてメディアが生まれる(メディアとなる)。メディアがあるから読者があるのではない。読者がいるからメディアなのだ、読者を獲得してはじめてメディアになるのだと、僕は考える(「読者様がいてくださるから」というような感傷論ではない)。AppBankはこの数か月で、メディアとしても大きく成長した。(過去のない)新しいデバイスであるiPadが、その後押しをしていることは彼らにとって非常に幸運なことだとも感じる。 しかし、つくづく驚かされるのはこのスピードだ。 今から16年も前のことになる。PlayStation専門誌が何誌も創刊された中で一番売れていなかった電撃PlayStationだったが、ただ売れているタイトルや大作ばかりを載せるのではなく、ギャルゲーやRPGは絶対に追いかける、ネタがないなら自分たちで企画を立ててでも掲載するという方向性を強く打ち出し、「PSの奴隷」というユニークな読者ページも用意し、依怙地なまでに自分たちの視点、内容、企画にこだわって雑誌を作った。それが読者と編集部との約束であり、その信頼関係だけは「ビジネスを度外視して」(詳細は伏せる)絶対だった。その後、1997年の「FF VII」発売と同時に圧倒的な一番誌となり、2000年のPS2発売でようやく確固たるポジションを築くのだが、それまでに約5年かかっている。AppBankはまだ、開設から2年経っていないのだ。 メディアに関わり続ける人間として、この差、違いには注目したい。 ※このインタビューは2月22日にアップルストア銀座で行われたプレゼンテーションの内容を前提に、6月14日に行われたものです。プレゼンテーションに関しては、以下の記事を参考にしてください。 【AppBank】昨日のイベントの全つぶやき! なっがいなぁ、しかしw 2月22日に行われたAppleStore銀座店AppBank講演資料その1 2月22日に行われたAppleStore銀座店AppBank講演資料その2 2月22日に行われたAppleStore銀座店AppBank講演資料その3 ※この文章はmobile ASCII掲載「鎌倉JAPAN」の取材記として書かれています。内容は、倉西自身の主観に基づくものです。
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