【狩られ道黒毛 1/2】『MH』とはなにか？ インタビュー後記（その1）[倉西]

さて今回は！　先々週、無事に校了も終えましてw　先週、無事に発売になりました……なっているはずの電撃ゲームス連載「狩られ道亜種」からの続きになります……と言うと、さも企画していたかのようですが、まさかですねw　まさか僕がそんなに計画的なわけがないじゃないですか、いばって言うこっちゃないですけど。「今回は3つのことを書かせていただきます！」とか言っといて、あっちでは2つしか書けなかったんですねorz　どんだけだよという話ですが、すいません。狩られ道とかいうこのイカレたコラムに何年もおつきあいいただいている方々からすれば「またか……」程度のことだとは思うのですがw　計画性、身につけような < 俺　仕事もプライヴェートもな。

てなわけで、ここで3つめの「こと」を書かせていただきます。そのこととは、電撃ゲームスのために大阪におじゃまして、『MHP 3rd』について辻本プロデューサー、一瀬ディレクターにインタビューさせていただいた時のことです。考えてみれば、これが一番重要だったんじゃないかという気すらしてしまいまして、それを書き忘れるとはなにごとかとも思うのですが、電撃ゲームスには2万字？　3万字だっけ？　まぁ、とにかく長大なインタビューが掲載されていますので、そちらをじっくりお読みいただきまして、ここでは（インタビュアーではありませんでしたが）そのインタビューに同席させていただいた僕の感想のようなものを、お二人の発言を拾いながら、ちょこちょことまとめさせていただければと思います。あ。もしかすると、これも今回だけでは終わらないかも……なぁ……と、今回は先に「終わりませんですよ」と申し上げるだけ進歩した！

辻本プロデューサー（以下、辻本Pと略）「据え置き機はどっしりかまえてプレイしていただくものです。なので、細切れではない作り方ができるんですね。それでどういうことができるかというと、ストーリーや世界観が描きやすいんです。ゲームの流れが表現しやすいといってもいいと思います。一方の携帯機は、たとえば移動時間にプレイしていただくようなことを考えなければなりません。10分、15分という単位でプレイしていただけるような遊びになっていなければならないわけです。だから、クエストというシンプルな目標と、その達成を積み重ねていくような流れになります。『3rd』もポータブルの、携帯機での新作なので、その流れで考えています」

辻本P「おかげさまで、『2ndG』では、ものすごく大きく成長できたと思っています。それでも、僕たちが考えたのは『2ndGG』ではないものです。『2nd』→『2ndG』というイメージが強い中、あらためて『MHP 3rd』を作るとはどういうことなのか？　ということを徹底的に考えました。その点で、今回、『2ndG』からのデータの引き継ぎは割り切りました。それは、ありません。プロデューサーとしては、「今回作るのは2ndGGではなく、3rdなんだよ」という方向に、関係者の意識を持っていくことが大変だったかもしれません。ちなみに『MHP 3rd』の構想に入ったのは、『2ndG』発売後、モンスターハンターフェスタ'08の少し前くらいでした」

これはいつものことなのですが、『MH』のスタッフインタビューは、いつもわりとまじめにスタートするんですねw　特に辻本プロデューサーw　辻本さんは、たぶん根がマジメなんじゃないかと思うのですが（と、書いておきましょうか）、開幕、そのインタビューの核心に触れる部分をきっちり話してくださいます。おそらくなにを話そうかということを、インタビュー前に考えてきてくださってるんでしょうね。ありがたいw　この時も、自分たちの頭の中で明確ではなかったかもしれませんが、無意識に求めていたものは『2ndGG』だったかもしれないなと、辻本さんのお言葉で気づかされました。

一瀬ディレクター（以下、一瀬Dと略）「個人的には（『MHP 3rd』は）やりたいと思っていました。ただ、それまでポータブルシリーズは短いスパンでどんどん発売してきたので、作り手としては練り込みが十分ではないと感じていた部分もありました。また、ポータブルシリーズとしても一本一本積み重ねてきたもので、根底のゲーム性のようなものは覆せなかったんですね。なので、今回は、今、『2ndG』を経験した僕たちが持っているノウハウを、ポータブルの新作に注ぎ込みたいとも考えたんです」

※この文章は電撃PlayStation 4月30日発売号に掲載されたものです。