【狩られ道黒毛】本日もおかえり！ 狩られ日和道 ……逆鱗はナシorz（後編 2/2） [倉西]

※この文章は電撃PlayStation 2月12日発売号に掲載されたものです。 「たとえば僕が「MH」をプレイしていて、なにかおもしろいことがあったとしますよね。あ、このネタ書こう！　と思うわけですが、そんな時に倉西さんのブログに同じネタが書かれていたら書けないじゃないですか、やっぱり。でも、もしそのネタが書かれていたとしても、読んでいなければ、知らなければ書けますよね。だから僕は読まないんです」。 大塚さんのお答えです。ちょっと驚きました。なんて「MH」に対して誠実な人なんでしょう。僕の理由とは大違いです。僕が大塚さんのブログを読まない理由は、おもしろかったらパクるからです。だっておもしろいんですよ？　おもしろかったらパクる。もちろんそのまんま書き写すという意味ではありませんが、パクる。だって、おもしろいんだから。……あ。こう書きながら思い出しました。そもそもブログで「MH」のことを書き出した初期に、大塚さんのブログの記事を読みました。そして「これはおもしろいし、確かにこの方法なら書き続けられる。よし、俺もやろう」と考えたんでした。なぁんだ、「狩られ道」、やっぱり「逆鱗日和」のパクりじゃんw　というのは半分以上冗談だとしても、同じ答えで異なる理由。ここにも、二人の違いが出ていました。 この会合を通して、大塚さんと僕の基礎的な共通点も発見されました。二人とも言うまでもなく「MH」が大好きで、そして（もしかすると「MH」以上に）書くことが好きだということ。ただ、いざ書くという段階での姿勢はまったく異なりました。会話はすべて録音して（事実として）正しく書こうとし、事前には他人の影響を受けないようにする大塚さんと、録音はおろか、まともなメモもとらなければ、（極論を言えば）他人が書いたものと自分が書くものの区別すらつけようとしない僕。どっちがいい悪いという話では毛頭ないのですが（いや、どう考えてもおまえの方は悪いだろ < 俺）、「逆鱗日和」と「狩られ道」は、こうした二人の違いを起源として、似て非なるものになっているのです。 辻本さんがニヤニヤ笑っていました……というところで、僕は気がつきました。そうか！　そういうことか！ 辻本さんが、なにかにつけてよくおっしゃることがあります。「同じことをやっても意味がない」。この姿勢がゲームソフトとしての「MH」そのものだけでなく、それにまつわるグッズ企画やフェスタ企画を常に新鮮なものに保ち、多くのファンに受け入れられているのだと、僕は常々思っていました。あれだけ大成功を収めたモンハンフェスタも、08と09では別物になっていましたし。 そうか……そういうことだったのか……。 日本には、二人の「MH」について書き続けているゲームライターがいます、ちょっと老けてるのは残念ですがw　でも、その二人は似ていながら、同じものを題材にしながら、まったく違う文章を書いています。同じように見えながら、同じものが2つあるわけではありません。そしてそれは、図らずも辻本プロデューサーの意に沿うことだったのです。大塚さんと僕は、まるで辻本さんの手のひらで踊らされるサルハンターのようじゃないですか！　事実としては近いけど。べっ、別に良三君のために書いてるんじゃないんだからねっ！　ちょっとキモイ書き方をしてしまいましたが、恥ずかしいからです。ちくしょう、「MH」も「逆鱗日和」もおもしろいじゃないか！　僕もがんばろう。 さて、最後に。「本日もただいま！ 逆鱗日和」の176ページからはじまる記事。これはぜひ、読者のみなさんに読んでみていただきたいです。おすすめいたします。不覚にも僕、3回読み直しました、パクりませんし、パクれませんけどw　これこそ、大塚角満の真骨頂です（失礼！）。一節一節をつなぐ節回しが、読みやすくていいですねぇ。いい感じに聴こえるJ-POPみたい（？）です。ちょっとは僕も勉強しようしないけどw　（201002011204）