#dgames #MH3 【モンハンフェスタ'09 福岡 弐拾七】Jast25'sの挑戦 [倉西]
1分32秒。
彼らの予選でのタイムを聞いた時、僕は耳を疑いました。気を静めるために、まっすぐ喫煙所に向かいながら、それでも気は静まらず、感情は混乱していくばかりでした。Jast25'sが、予選で消えるかもしれない。そう想像するだけで、僕にはなんともできない大きくて高くて強固な壁が、この視界に現れ、なにも一歩も前に進めないような気がしました。time waits for noone。時間を巻き戻すことは、誰にもできません。
事前の予想では、福岡大会の予選通過ぎりぎり第8位のタイムは1分20秒前後とみられていました。これまでの大会の結果から想像すると、1分10秒台前半のチームが3チームくらいあって、残りは1分20秒前後の数秒の間にダンゴ状態になるのではないか。そう予想されていたからです。Jast25'sが予選でマークしたタイムは、その予想からすると、確実に予選落ちするものでした。
この日の朝、僕らが会場に到着すると、すでに彼らは出場者の待機列に並んでいました。こんぺいさんが大きく手を振ってくれて、僕も手を挙げてそれに応えましたが、正直、この時点で僕は軽くパニック状態でした。彼らの三度目の挑戦がはじまるのです。それも一発勝負の、まさにスポーツそのものの厳しい戦い。小倉入りする前日、僕は知人に彼らの話をしていました。初代モンハンフェスタ全国優勝チームで、ゴールデンウィークにいっしょにマオウに挑んでくれて、そして熊本のイベントにも来てくれて、そんな二人が……という話を。「ふぅん」と聞いていた知人でしたが、最後にぼそっと。
「おもしろいね、そんなに真剣に話す倉西さん、ひさしぶりに見たよ。でもそれ、ゲームの話なんだよね。でも、そこがおもしろい」。
僕はたぶんスポーツ選手について話すように話していたのだと思います。たとえとして「高校野球の甲子園大会のようだ」とも言ったかもしれません。晴天の小倉の朝。彼らの姿を見て、その会話を思い出しながら、僕は時間について考えはじめました。彼らが挑むのは文字通り時間との戦い、タイムアタックなのですが、その記録される時間よりも緊張感を高めるのは、たったの一回しか挑むことができないということです。その一回に、すべてがかかっているのです。
開場し、予選がスタートしました。彼らも当然、予選参加者の待機列に並んでいたのですが、僕はちらちらと遠目に彼らの姿を見るばかりで、近寄って声をかけることはできませんでした。僕なんかが声をかけたために、もし万が一……そんなことはありえないのですが。
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