#tgs09 #tgs 『FFCCクリスタルベアラー』ちょい長めプレイレポートその2[買うと決めてる方へ](そみん)
まずは「本作を絶対買っちゃう!」と心に決めている方へ、声を大にして言いたい。
その他の方は、以下は読み飛ばして次の記事へ進んでくださいませ。
「体験版を遊んじゃうと本編を待ちきれなくなって悶え苦しむから、ゲームショウではガマンしときなさい!」
これは自分自身の正直な気持ちなのですが、自分は公式サイトなどで本作のプロモーションムービーとかを見て、「コレはやばそう! 絶対買う!!」と誓ってたわけです。
で、今回ゲームショウで遊んじゃったわけですが……もっとずっと遊びたかったorz
メインストーリーも気になるし、無数に用意された寄り道的な遊び部分も気になるし、延々と遊び続けたくなって困ることになります。
こういう気持ちはどんなゲームにもありえることですけど、この『クリスタルベアラー』はとりわけ遊び続けたくなるタイプです。
やめられない止まらない、ノンストップで遊び続けたくなる危険なタイプです。
その理由は3つ。
1つはメインストーリーのスピード感のすさまじさ。
一昔前に流行ったジェットコースタードラマなんて言葉を思い出すくらいテンポがいい。
目くるめくスピードで深まっていく謎と張られまくる伏線……なんてのは当たり前。
問題は、その見せ方、つまり演出や雰囲気です。
これがねえ……とにかく痛快でぐいぐい引き込まれていくわけですよ。
特に「はじめから」で遊んだときが顕著なんですが、もう、どこからどこまでがオープニングデモだったんだかさっぱりわからないくらい、シナリオ部分とゲーム部分がシームレス。
これは別に、プレイアブルイベントという、イベント中に主人公を操作できるシステム部分を示しているわけじゃなくて、もっとこう、演出的な意味合いでシームレスな感じなんですよ。
うーん、例えばめちゃくちゃおもしろいアニメやドラマの第1話を見始めて、気がついたら徹夜で最終話まで見終えてた経験とか、ありませんか。
何話から何話までがどう区切られてて……とか意識せず、最初から最後までつながって楽しめちゃうような感覚。
自分が言いたいのは、そういう意味でのシームレスというか、ノンストップ感です。
とにかくメインストーリーに勢いがあります。
こんな書き方をすると、「それって結局、話がおもしろいってこと?」と思われるかもしれません。
早合点をすることなかれ。
このゲームが(イイ意味で)マズイのは、ゲーム部分にもスピード感がありまくること。
これこそ、やめられない止まらない理由の2つ目です。
通常の移動からバトルまで、とにかくスピーディ。
これは単純に、主人公の移動速度や攻撃速度がちんたらしてないってことでもあります。
それに加えて、Wiiリモコンとヌンチャクというインターフェースの使い方がうまい。
主人公の移動はヌンチャクの十字ボタンで、いわゆる「調べる」や「攻撃」といった基本アクションは、リモコンでのポインタ操作で直感的に行えます。
この基本アクションとは、主人公が持つ「引力を操る」特殊能力と直結します。
例えば扉を開けたいときは、画面上の扉にポインタを合わせて、リモコンをぐいっと上に上げると扉が開きます。
物体(人や魔物も含む)に対してポインタを合わせて、ぐいっと上に上げれば物体を引き寄せて、ぶんっと横に振れば物体を横にすっとばせます。
これと同じアクションをWii以外のインターフェースでやろうとすると、物体にカーソルを合わせて、それから動かしたい方向を選んで……とか、まどろっこしくなりがちです。
Wiiだからこそできる、直感的でスピーディな操作感覚。
スピード感があるゲームシステムだからこそ、盛り上がったストーリー展開を受けて高ぶる気持ちが冷めることなく遊び続けてしまうわけです……。
ううむ、困ったもんだ(イイ意味で)。
さてさて、やめられない止まらない最後の理由。
それは、ゲーム全編にわたって大小さまざまなギミックが詰め込まれていること。
誤解を招きそうで怖いけど、あえて大雑把に示すと「ゲーム全体が壮大なミニゲーム集」てな感じ。
誤解しないでね。
メインストーリー、いわゆる本編部分はがっつり太いものがあるわけですから。
その上で、脇道というか寄り道をできる要素がたくさんあるということです。
もう1つ誤解しないでね。
ミニゲームというと、釣りとか射的とか「本編とは別のお楽しみ要素」みたいな響きがありますが、ちょっとそういうのとは違うんです(まあ、いわゆるミニゲーム的なギミックもたくさんありますけど)。
どちらかというと、AVGで物語本編と関係ない物を調べたときにおもしろいメッセージが出るような感覚。
ええと、これまた誤解を招きそうな……。
決して、意味がないとかくだらないとか、そんなネガティブなニュアンスじゃないです。
ゲームのクリアには関係ないけど、うまく見つけると、より楽しくなるような、よりゲーム内の世界に入り込めるような、そんな仕掛けが無数に隠されているという感覚です。
主人公が持つ「引力を操る能力」で、スカートをはいた女性を持ち上げたら?
大きな柱を引っこ抜いたら?
町のなかにある井戸に飛び込んだら?
魔物同士をぶつけて合体させたら?
どうなる? 何が起こる?
いろいろな形で世界に働きかけることで、さまざまなリアクションが返ってくるという「発見」の喜び。
たまらんですよ、コアなゲーマーにとっては。
遊びがいがありすぎて、困ります(イイ意味で)。
とまあ、個人的には本作を買うと決めている方へ体験版はオススメしたくないわけですが、それでも遊びたいという方へのアドバイス。
このゲームのセオリーは、「引力を操る能力」でいろんなものを引っぱる&調べることです。
場合によっては、人が手に持っている手紙や新聞をゲットすることもできるので、プレイ中はリモコンをがんがん動かしていろいろな場所へポインタを動かしてみてください。
ただし、試遊できる時間には限りがあるので、あまり細かいギミックにはこだわりすぎないのがよいかもしれません。
まあ、メインストーリーを進めるにしても、ギミック探しを楽しむにしても、どちらを中心に遊んでも楽しめると思いますが。
(つづく)