契約金……って、気持ちはわかる（前編）

モンスターハンターポータブル 2nd
PlayStationPortable
2007年02月22日発売
投稿者の評価: 200点

「倉西さん、竜の爪、持ってませんか？」。男塾先輩が、いつものぶっきらぼうな口調で言いました。僕が、水属性のガンランス、オーシャンスパイクがほしくて、上位のガノトトス亜種狩りを頼んだ時のことでした。翠水竜の上ビレがあと2枚あればできるというところまできていたのですが、僕にとって上位のガノトトス亜種は強敵です。一撃一撃が痛い痛い。それでまぁ、先輩を連れて行こうと思ったわけですが、妙なことを言います。僕にとって竜の爪は、なんでもない素材です。なにするんだろうなぁと思いながら、手持ちの中から一度に持てる最大数、50個の竜の爪を持って出て、オンライン集会所で渡しました。向かったクエストは上位の「水面下の恐怖」です。ここにはドスゲネポスも出てきます。ヘビィボウガン、轟砲【虎頭】でやってきた先輩にとって、厄介なのはドスゲネポスでした。任せろ！　僕がドスゲネポス討伐に向かったのですが、あの茶色いトカゲ野郎に気を取られるあまり、ガノトトス亜種の攻撃をもろに喰らったりなんだりしまして力尽きたりもいたしましたが、無事にガノトトス亜種を倒し、翠水竜の上ビレも2枚しっかり手に入れました。さらに、激運のゴールドルナシリーズですからね、そのほかの報酬も充実していました。ん？　よく見ると、ディープオーシャンの強化版、海王槍リヴァイアサンまで、あと翠水竜の上鱗2枚になっているじゃないですか。これはラッキーだ。先輩のことは知りませんが、僕はまだ時間がありました。行こう、もう一回、ガノトトス亜種だ。「倉西さん、竜の爪、ください」。え？　さっき50個、あげたじゃん。「足んないっすよ」。足りない？　何に使うの？　と思いながら、アイテムボックスを見ましたが、もう12個しかありません。竜の爪をほとんど使うことのなかった僕は、50個を越えた分は積極的に売っていたのでした。「12個しかないよ」と答えると、「12個？　12個っすか？　12個しかないんすか？」。先輩は無駄に12個、12個と繰り返します。なんだよ、うるせぇなぁ。「倉西さん、僕は竜の爪がないと弾が撃てないんです。常に調合しながら、弾を作りながら、倉西さんのために戦ってるんですよ。竜の爪50個くらい、契約金みたいなもんですよ。僕と回りたかったら、竜の爪、持ってきてくださいね、今度からは、50個」。なんだかタチの悪い……みたいなことを言いやがります。「わかったわかった、はいはいはい」。適当にごまかしてクエストに出発、無事にガノトトス亜種を倒し、僕はリヴァイアサンを手に入れました。これでグラビモスと戦う時が楽しみです！　手に入れてしまえば、こっちのものです。「あ、行商ばぁちゃんが竜の爪、売ってますよ！」。先輩が奇声を上げました。「やっと、やっと入荷したんだなぁ」と感慨深げに言っています。いや、おまえさ、どんだけポッケ村の住人なんだよ。「ほら、倉西さんも買わなきゃ」。あのさ、俺のポッケ村とおまえのポッケ村は違うわけじゃん？　普段は冷静な先輩とは思えないようなはしゃぎっぷりです。ちょっとだけ怖くなった僕は、「ありがとうございました」と先輩にちゃんと御礼を言って、会食に出るために編集部を後にしました。（後編に続く）